一業界しか勤務歴無くても、異業種転職できますか?
まず職業分類として、業種(製造業・小売業・教育業など)と職種(生産管理・販売・講師)の2つの分け方があります。業界をまたがる場合、同じ職種であっても求められるものが異なるケースがあり、同業転職よりも大きな変化を感じることでしょう。
ご質問への答えとしては、ご自身の経験の多様さと、希望業界・業種が未経験者歓迎か、によって決まる、となります。
異業種転職は同業転職とは異なり、「異業種からの転職だが、この応募者はやっていけそうだ!」と求人企業の面接官が納得感をもって感じられるかが、カギになります。この辺の表現方法は、ビジネス書に強い本屋さんで販売されている「転職活動本」をご参照頂けると詳細に解説が載っていますので、是非ご覧ください。
表現以上に、ご自身の持つ資質(スキル・心がけ・実績・周囲の支援など)が新しい業界にマッチするかが大切です。よく「業界に関連する資格取得が必須か?」というご質問を頂きますが、資格取得の意欲は買われるものの、それ以上に資質面でのPRが大切です。つまり資格がすべてというわけでもない、ということです。
会社ごとに求職者に求める要望は異なります。異業種からの転職であってもその要望を満たす人材は採用に至るケースが多いようです。また社風や価値観を共に出来る方、学ぶ意欲がある方、仕事を主体的に進めてきた方も異業種転職においては有利となります。
同じ職種、例えば営業であれば、業界が違っても求められるものは変わらないのでは?と、思われる方がいらっしゃるのですが、営業職の場合、会社の方針により仕事の内容と評価基準がガラリと変わるので、注意が必要です。営業職・販売職・サービス関連のような対人的なお仕事の場合、社風や価値観が働きやすさに直結します。どんな社風や価値観がいいか、というのはご自身に合うかどうか、で決めるべきです。選考段階で質問などを通じて、すり合わせされることをおススメします。
異業種転職歓迎の業界であれば、異業種かつ職種が変わっての転職でも門は開かれています。まず、異業種・職種歓迎の業界(IT業界など)は、新しい風を社内に届けてもらうことを期待して、「未経験枠」を設定して求人するケースもあるようです。また人手不足の業界(介護業界など)も異業種・職種からの転職を歓迎する傾向にあります。特に自分で学ぶ意欲がある方は歓迎される傾向にあります。(ここでは資格は強い武器になります。)
これらの業界では、それまでの業界・業種で培った経験・知識・技術を新しい仕事と掛け合わせて新たな価値を生み出してほしい、と期待されているのです。
一方、業界というよりも、経験がモノを言う職種(人事・会計・管理職など)は、未経験歓迎の求人の数は限られる傾向にあります。この辺りは可能であれば、一度現職中に異動して経験を積んでから転職活動をすることが(自分に適性があるか把握する上でも)おススメです。